stereo編 ONTOMO MOOK 「これならできるスピーカー工作 2022」 特別付録 エンクロージャーキット          アップグレード用バッフル

この商品は、必ずエンクロージャーを組み立てる前にお求めください(エンクロージャーを完成させた後に当商品と変更させることは不可能となります)

【2枚1組セット】

バッフル板は、スピーカーの音を大きく左右するとても重要なパーツです。MDFだった2022年ONTOMO MOOK(別売り)付録のフロントバッフル板(MDF)を、より硬度の高いバーチ(白樺)合板へ変更することでスピーカー性能のアップグレードが期待できます。

本体部分となるMDFの素地にも違和感なく溶け込み、当バッフルだけが浮いてしまうこともありません。フロントバッフルが硬質なバーチ(白樺)材となることにに対して、後方部分となるMDFがほどよい軟度で構成されることとなり、異素材コンビネーションとして快活さと品格ある音色を楽しむことができます。2枚1組セット販売。

オーディオアクティビスト 生形三郎氏コメント

12mm厚のバーチ積層合板を使用したアップグレード用のバッフルは、非常に魅力的なサウンドが楽しめることに驚かされた。全体的に、バーチ材が持つ木の響きとスピーカーユニットの音色の持ち味とがうまく融合しているように感じる美味なサウンドなのだ。

ノーマルのムックスピーカーと比較すると、一聴してS/N感の良い澄んだ響きが快い。ジャズのピアノ・トリオを聴いてみると、楽器の描かれる姿や空間に深い奥行きが生まれ、明らかに余韻の見通しが瞭然化している。特に、ピアノの透明感に富んだ響きが実に印象的で、仄かに木の響きが重なるようなヌケの良い軽快さと品格ある音色を伴う様が秀逸。ドラムスもスネアドラムのパリッとした軽快な打音が爽やかで、シンバルも澄んだアタックと余韻が心地よい。総じて、白樺合板に由来すると思われる凛とした響きが、スピーカーユニットが持つ幾分クリーミーな音色の質感と饒舌に融合していると感じる。

また、低域方向の表現力も向上している。ウッドベースの低域は骨格が盤石化し、一音一音が明瞭になる。それもあって、ノーマル状態に比べるとより低音の豊かな下支えを得られる。これはまさに、バーチ積層合板によるバッフル剛性アップの賜物だろう。様々なソースを試したが、やはりヴォーカルソースは絶品で、軽やかな口元の表現が実に快かった。

これらのサウンド面でのメリットは勿論のこと、外観的な質感のアップも非常に魅力的だ。静かな木目を持った板材は天然木ならではの上質感を醸し出すとともに、バッフルの上下左右がしっかりと面取りされており、柔らかい佇まいが楽しめる。加えて、バッフル以外のMDF部分の素地にも違和感なく溶け込んでいて、バッフルだけが浮いてしまうことがないのも素敵だ。サウンド的にも、硬質なバッフル面に対して後方部分が程よい硬度のMDFで構成されるという異素材コンビネーションが奏功しているのではないかと推察する。

以上、褒めてばかりになってしまったが、エンクロージュアの設計者としても、このバッフルを装着したサウンドは非常に魅力的に感じるので、ぜひともお試し頂ければ幸いだ。


バッフルの角は斜めカットが施され、ウレタンクリア塗装で仕上げられている

バーチのバッフル(左)と通常版(右・MDF)との比較

MOOKアップグレード用バッフル 仕様

 

*2022年版MOOK付録エンクロージャーキットは別売りです。

*2022年版MOOK付録エンクロージャーを組み立ててしまった後で当フロントバッフルを交換することは出来ませんのでご了承ください。